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【決算分析】決算分析で見るべきポイントは?PER、PBR、配当性向などよく見る用語を解説!

Yusuku Kuroiwa By: Yusuku Kuroiwa | Posted: 2021/05/23

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 投資家にとって大切な分析指標について触れたいと思います。

皆さんの中にも株式投資をされているかたは多くいらっしゃると思いますが、投資家にとって大切なものとは基本的に株価と配当です。


 PER(Price Earning Ratio 株価収益率)

PERとは株式市場が評価した会社の値段(時価総額=株価×発行済み株式数)と、当期純利益率との関係を示しています。 

PER=    株価       ÷        一株当たりの当期純利益

  =(株価×発行済み株式数 ÷(一株当たりの当期純利益×発行済み株式数)

  =    時価総額     ÷   当期純利益


 株価が500円で、1株当たりの利益が10万円なら、PERは50倍です。会社の利益に対して株価がどの程度になっているかをみる指標です。PERが低ければ、会社の利益に対して比較的株価が低いことを意味し、「割安感がある」と言ったりします。過去や将来のPERと比較したり、同業他社と比較して分析に用いたりします。さらに業界によって平均的なPERは異なります。IT関連の銘柄は成長力期待が強く、PERがとんでもなく高いことです。PERが高すぎる銘柄は成長がついてこなかったと判明したときに、急落する恐れがあります。


ヤフーファイナンスから実際の数値を用いて計算してみたいと思います。

まず、時価総額は5月21時点で6,814,501百万円です。当期純利益は企業情報から491,287百万円と分かります。 

 この2つの数値を用いてPERを計算すると、6兆8145億100万÷4912億8700円=13.87となります。無論、ホームページにPERも当然掲載されていますが、今回は計算式を示して

求めてみました。

 

さらにPERという指標の別の見方について見ていきたいと思います。PERは投資家が投資したお金を何年で元が取れるか、投資元本を回収するのに必要な年数の目安として用いることができます。PERが10倍という事は例えば次のような状況です。すなわち、1株当たり利益100円の10倍の1000円まで株が買われていて、1000円の株式を購入すれば年100円の利益を稼ぐことができます。すなわち、10年で投資回収できると考えられます。PERは投資を投資を回収するまでの年数と考えることができるのです。

 このような事を踏まえれば数字が小さいほうが早く回収できるつまり割安であるという事がイメージできるでしょう。
















PERに似た指標としてPBRを紹介したいと思います。

PBR(Price Book-value Ratio 株価純資産倍率)

PBR=時価総額 ÷純資産

  = 株価    ÷1株当たりの純資産

株式市場が評価した会社の値段と、会社の簿価純資産との関係を示しています。1株当たりの純資産に対して、株価がどの程度になっているかを見る指標です。

 PBRの1つの目安は1倍です。PBR=1という状況は株式市場が評価している企業の価値と、帳簿上の会社の価値であるBSの純資産合計の額が同じという事です。


下の図はPER、PBRと財務諸表との関係を示した図になります。




最後に配当に関する分析指標を紹介します。


・配当性向(%)=配当金総額÷当期純利益×100

配当性向は利益のうち何%を配当として支払ったかを示す指標です。


・配当利回り(%)=1株当たりの配当金÷株価×100

株価に対して配当がどのくらいの割合かを見る指標です。


 投資で得られるリターンにはインカムゲインとキャピタルゲインの2種類がありますが、配当金はインカムゲインに含まれます。インカムゲインの特徴は、1度に発生する利益は小さくても、安定的に利益がえられ、着実に資産形成していけることにあります。また日本に上場する企業の配当利回り平均は2%~3%となっています。

 配当利回りが高い銘柄は好条件に見えるために投資家の注目を集めますが、株価の下落を受けて購入を誘引するために高い配当利回りを設けている場合もあるので、やはろ投資をする際には様々な指標を見て総合的に判断することが必要です。


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